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プライベートバンク
最近、よく「プライベートバン『ク』とプライベートバン『キング』の違いは何ですか?」等と小難しい質問をされることがある。
「似たようなものです」などと答えると、「だから、違いを訊いているんですが…」と突っ込まれるし、プライベートバンカーからは「『似たようなもの』とは失礼な」と非難轟々。そこで、「こういう説明はどうですか? プライベートバンクがやっている業務をプライベートバンキングと言い、プライベートバンキングだけをやっているのがプライベートバンクと言うんです」などと言うと、「やっぱりよくわからないね」と困惑される。こういう説明だとわかるだろうか。例を出すと急に簡単になるが、UBSやクレディスイスのような総合銀行がやる個人富裕者向け業務を「プライベートバンキング」といい、ピクテ等のように個人富裕者向け業務しかやらない銀行を「プライベートバンク」というのである。
プライベートバンクとは、一言で言えば、「個人富裕者の資産を預かり、長期の視点から運用する専業銀行」である。「銀行が、有限責任の会社組織ではなく、無限責任のプライベートな存在(パートナー)が運営している」という意味で「プライベートバンク」であるという説明もあるが、実際のプライベートバンクのすべてがそうであるわけではない。
何よりもプライベートバンクで肝心なのは「長期の視点」だろう。「長期」と言うと30年とか50年、あるいは、個人ではなく「ファミリー」という概念を入れると「ひ孫の代」まで、等というタイムスパンになる。
子供達も結婚し、孫ができ、会社でも社長から会長になっているだろう。小学生の子供が今の私と同じくらいの年になるのである。つまり、学校、就職、結婚、出産等様々なイベントを経るのだ。「長男の結婚式には、タイタニックのような客船を貸切で借り、カリブ・クルーズに1000名を招待し、フル・オーケストラを入れ…」などと時代錯誤的にお金をかけても1億円もかからないだろう(もちろん、これは例であって、ケチな私がするはずもない。)が、人生のイベントを通じて私の資金需要(いつ、いくらのお金が必要か)も変わるし、また、子育てや教育が終われば、資金運用で取れるリスクも変わる。
資産の運用も「長期」となるといろいろ考えなければならないのだが、プライベートバンクは、そういう顧客一人一人の資産運用の相談相手になってくれる。そればかりではない。資産運用と密接にかかわり合う生活そのものについても、プライベートバンクは良い相談相手になってくれるのだ。
例えば、「息子がスイスのボーディング・スクールに行きたい」と相談すれば、「お易い御用」とばかり、顧客の希望する学校のイメージを聞き、いくつかの評判の良い学校の見学のアポを入れてくれる。アポ入ればかりでなく、見学に同伴してくれるだろう。まさに至れり尽くせりだ。
もちろん、優秀でジェントルマンのプライベートバンカーに色々世話になるからには、それなりに運用のしごたえのある金額の資産を預けることが大前提だ。「最低」預入金は銀行によって違うが、少ないところでも、単位は日本円で言えば「億」(米ドルで「ミリオン」(百万ドル))単位だ。また、プライベートバンクは顧客を選ぶ。お金があればいい、というわけではない。敷居をまたぐとすばらしい世界が待っているわけだが、「その敷居はなんとも高そうだ」と思うかもしれない。しかし、筋の良い紹介者に出会えば、急に敷居は低くなる。
http://www.tumartini.com/companions/
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